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【写真を販売すること】


2013年から写真を販売するという名目でも
展示を兼ねて活動しています
2013年以降の作品についてはポストカード化はしていません

基本的にハガキサイズ1枚300円という価格で販売しております
(この価格は僕個人の価値観です)
またこの価格に関しては僕自身がこのサイズで買える限度だと
認識しています(自分の作品に対しての経験や立場を含めた考えです)
サイズに関しても気軽に飾れることを中心としています

まず どうして写真なのか
ポストカードではなく生プリントとしてみてほしいという願望です
どうしても印刷上 色味が欠けてくる部分あり
僕個人としての見解をさせていただきます

写真という複製作品でできるからこそだと思っています
(またサイズも自由に変えられる点)
また音楽市場と照らし合わせたとき
CD販売と同じ感覚で写真を買っていただきたいということです

また気軽に買って自宅に飾ったり友人にプレゼントしたりと
インテリア的な感覚で写真を楽しんでもらいたいと思います

アート業界ではよくエディションプリント(最初から枚数を決められた限定プリント制度)が
よく採用されているのは見られますが
僕個人としては、僕自身が全般的にアートをやりたいという概念ではないため
希少性という位置にしたくないことです
まずはたくさんの人に
生プリントとして見ていただきたいという思いです

そして、日本の作品に対する購買意欲に対しての向上も視野にいれています
日本は海外に比べ作品を買うという意欲が低い気がします
(安易に語れば日本は多様エンターテイメントのためかと僕は思いますが)
そこを底上げしようという目的ではありませんが
わずかでもその活性化に繋がればとも思っています

ある海国では写真がたくさん並べられた雑貨屋も存在しており
僕はそのお店の存在を知ったとき
僕の展示もそんな場所でありたいと思いました
展示されている写真を見て買うのではなく
いつでも 作品を見れてすぐに買えるという楽しみの一つかと思います

様々な実験的展示も含め、今後も写真を楽しむ方法を
これからも模索していこうと思っています

その一つが写真を買うということです


ムラセマナブWEB

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第2部 【 a w a k e 】- 1

――――― 『イデアは言葉を話さない』



H e l l o , H o l l o w





あたしは目を覚ました

そこには病棟にいたお姉さんがいた
空を見上げて なにか見ていた
あたしも周りを見渡すと
天空から光が漏れて 辺りは薄暗かった
どうしてこんなところにいるの?
ふとまたお姉さんの方を見ると
もう そこにはいなかった

- 広い空が消えて 光も消えた -

嘘みたいだけど 本当のこと
夢みたいな視界と感覚
無機質だった あの病棟よりも空気を感じて
無音だった あの病棟よりも世界の呼吸が聞こえる
あたしはあたしが願った場所にいる そう感じた

目を閉じなくても あたしはここにいる
視界が開けて あたしはここにいる
静かな世界

おまえの願いなんて 嘘つきの云うことだ
なんて
云われたことがある





「嘘は叶うの」
お姉さんは囁いた

あたしは笑った



to be continued Next - 第2部【awake】-2



第1部【 s l e e p 】


 
かつて この白い部屋に住んでいた少女がいた
名前はニーナというらしい
僕はまだ その名前しか知らない
君はなにを見たんだ
部屋の片隅に絵本だけ残して
君は・・・


――――― 『イデアは言葉を話さない』




あたしは知らないことばかり
だから いつも頭の中で遊んでる
絵本で読んだ いめーじは自分で決めるんだって
あたしは今日も眠れない
ベッドに座って 足をぶらぶら
天井見上げて あたしは眠れない



景色はいつも同じで たまに誰かが置いてく
色んな色の置物がたまにあって
でも あたしにはあまり興味がなくて
目の前の視界より あたしの頭の中の視界のほうが
楽しいのだ

ここは1-Bの病棟っていうらしい
今朝 かわいいお姉さんがお花を見つめていた
だから 「おはよう」っていった
そしたらお姉さんも「おはよう」って返してくれた
それが嬉しかった
あのお姉さんは少しだけ 寂しそうな顔をしていた
どうしてだろう あたしはもっと眠れなくなった




カーテンから少し漏れる光がうっすらとあたしの視界に入る
その光に見惚れた あたしは目を閉じて
真っ暗なのに 光が入ってくる感覚を楽しんだ
あたしだけの花火みたいで あたしは恍惚として
あたしの呼吸の音を聞きながら
あたしは...





to be continued Next - 第2部【awake】



裏・イデア- melancholy of virgin -編 テキスト公開

裏・イデアは言葉を話さない - melancholy of virgin -
ムラセマナブ× 空に名前を



これは彼女達の記憶と日常

【 I know / die side 】

夜は悲しみに触れた 繋いだはずの感覚が遠くに消えて忘れたって笑う
見えない性質と見える性質 どちらが好きかな
わたしはね 記憶が好き

本当はね 白に包まれて よく病棟というところで笑ってるのが好きだった
わたしの名前を呼んでくれるの毎日毎日
それがね とてもとても嬉しかったんだ

ある日ね 小さな女の子がわたしを見て云ったの
「おはよう」って わたしは「おはよう」って返した
小さな女の子はばいばいって手を振った

毎朝 花が盛られたお皿が出てくる それを食べて 1日がはじまる
――――――――――― 同じきみがそこにはいつもいる
ううん 同じじゃない わたしは毎日違う いや 日にちなんてものはないのかもしれない

わたしは私なんだけど どこか違う こんなはずじゃない そう思ったりする
それでも 気付いたら わたしはわたしになる
忘れてしまったら 怖いな そんなことを思って 私は死んでしまった


【 I know /breath side 】

私は どこかに行きたいと願った 星に願った 夢の国みたいね
ざわつくと 隣のきみが云った どうしてと聞いた なんとなく そんなものだ
今日はいい天気だね ちょっと寄り道しようか そんな日も悪くない

公園に着くと はしゃぐ子供達の声が響いていた 私はベンチに座った
きみは芝生に座った 「もし 私ときみが離れ離れになったら」なんて云う
きみは時々 空想的なことをいう 私はそれに付き合うのだ 楽しいからね

陽が落ちてきた 帰ろうか そうだねと きみは明るく云う
帰り道 私はいつまで こんな日々が続くのだろうと思った 少しだけ 苦しくなった
「本当はさ 私達はいないのかもね」きみの戯言は続いていた

――――――――六月十六日 月曜日 呼吸をしていることに気付いた
なんだか 綺麗だった 私は私でいることが幸せだと感じた ソコハカトナク
これからまた きみに会いに行く予定だ 今日はどんな花がいいかな

きみに会いに行く途中 小さな女の子が笑っていた 片手には小さな花を持って
病棟の前で きみと話すことを考えていた きっときみはまた戯言をいうのだろう
思い出し笑い 私はふと見上げた そこにきみがいた 小さく泣きながら


- melancholy of virgin - → - stupid with end -




あとがき と 簡易説明

裏イデア展 - melancholy of virgin -編にて展示した物語でした
物語内の時間軸を説明をしますと、個展「イデアは言葉を話さない」の
前の時間軸(あるいは交錯している部分もあります)を表しました
裏イデア → 個展「イデア~」という時間軸です
それを今回テキスト化しました(個展にもこの二人は登場してまいす

タイトルmelancholy of virginの和訳は処女の憂鬱になります
処女=小さな女の子・ニーナになります(個展『イデア~(略)』の主人公)
サブタイトルはニーナの視点でもあることを示したかった

今回は裏イデアでは彼女達の視点から物語テキスト化しました
ここで個展「イデア」で出逢った彼女達の一面が見ることができます
そして 今後にも大きく関わってきます

stupid with end 編(7/11~13 / 18~20 / 25~27)後編という位置づけです
ここで裏イデアは終わります そして 実際行われた個展「イデア」が存在します

なぜ、個展の前にやらなかったのか
正直に述べますとそれは個展開催時点で
僕自身も彼女達がどうしてニーナと交わったのか
僕も知らなかったからです
裏イデアを開催しようと思ったのは
個展「イデア」で彼女達の物語が
自然と見てくださった皆様から生まれたことでした
それを実際に感じ取り 今回の裏イデアに発展しました
また 後編でお見せしたあとにも述べますが
イデア=本質はまだ終わっていないという僕の考えです
2,3年をかけてシリーズ化という僕の遊び要素でもありますが
物語は常に変化して また道筋を展示自体から導きだすこと
それがイデアシリーズなのかもしれません

映画を作りたいと個展のとき簡易解説でも最後に述べていますが
抽象的ではあるかもしれませんが
僕自身、物語が進んでいく過程の中で作品を作っています
この物語に関しては未完成であり
完全に伝えられることはまだまだですが
それを頭のどこかに覚えてもらえると僕も嬉しいです

僕の中では写真展は写真展であり分離したところにあり
この物語というのは 自分の中で中心であり また
作ることの意欲そのものなのだと思います

また長文になってきました
僕は言葉にすることがとても苦手です

それでは また

裏イデア 展示概要(後編版)

ムラセマナブ×空に名前を 小規模展示
『裏・イデアは言葉を話さない-stupid with end-』
7/11~13 / 7/18~20 / 7/25~27(週末・金土日開催)
デザインフェスタギャラリー原宿WEST アートピース(80×80スペース)
DFG アクセス
11時~20時まで(毎週日曜日は19:00までとなります)

前編 - melancholy of virgin -編ハイライトはこちら
見てから 後編を見ていただけると楽しめると思います

写真コラージュ作品とテキストによる展示
販売物は主に写真コラージュ作品です
(ハガキサイズのDNPプリントです)



計100作品になっており
それぞれ1枚ずつしか販売はしません
(7月いっぱいは作品補充はありません)

『反復』というコンセプトで制作しました
手法を反復し、同じようなモチーフや構図が並んでいます
しかし、同じものはありません
しかも陳列もぐちゃぐちゃにしてあります
決して見やすいとは言えません
しかし、そこに意図があって、探し出すという行為をすること
そこに今回の遊びの意図が混ざっています
また自分の好きな感覚を探し出すということ
そういう意味では今回は想像 / 思考というテーマではなく
体感するということに近いかもしれません

メインヴィジュアルにも登場する
彼女達二人の記憶と日常が主軸になっています
交錯する時間と日常と思い
それらが織り成す物語を写真コラージュと共にお楽しみください
(個展イデアの作品を重ねて使用した作品となっています)

物販の写真を探すことを楽しんでいただけると思います
小規模ながら ギミックをたくさん詰め込みました
7月の週末の金土日はすべて開催です

お時間ある時に是非 お越しください

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ムラセマナブ
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